からだに、おせっかい。

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体に優しい、漢方・自然療法のご紹介。
「応急処置」から「からだづくり」まで
漢方の魅力を語ります。

穏やかな死に医療はいらない?!

2022年07月23日(土)

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薬師のブログ

皆さんこんにちは!今年も暑いですね。
誰かさんが元気良過ぎたのか?
梅雨がいきなり終わってとても長い夏になりましたね。

お米とか大丈夫なのかなぁ…といろいろ心配します。

先日久しぶりに祖母に会いました。
先方の都合でなかなか会えなかったのです。

祖母は、おかげさまで
とても元気な笑顔を見せてくれました。

全国には100歳以上の方は
八万人以上おられるようで、
やっぱり強い人がいるもんだなぁ~と思います。

祖母は週に何回か行く施設で、マニキュア
を塗ってもらったと言ってました。

元気ですが、やはり高齢ですので、
もうすぐこの世とお別れをするのは
事実としてあります。
人間いつ死んでもおかしくありません。

ところが現代の日本では、
本人にとって、そんな人生の集大成のはずである
「死」がとてもツラいものになって
しまっている事が多いんですね。

むしろ、
死はツラくなければならない…
という風潮があり、

それを問題視しているユニークな医師、
萬田緑平さんのお話を聞いてきました。

萬田さんは緩和ケア医師として
4000人もの看取りをしてきた中で、

過度な医療介入を始めとして、
周囲の意識と患者本人の思いとの
大きなギャップがあることを取り上げて、
全国で講演をされてこられた方です。

日本では、多くのみなさんが、
医療が万能だと思ってしまっていますが、

高齢になればなるほど、
また病気が進んでいればいるほど、
実は医療の恩恵というのは
ほんのわずかなんですね。
応急処置ですから。 

医療を過度にやればやるほど、
死はツラいものになります。

しかも、
今までどんなに頑張ってきたとしても、
まだ「頑張って治療して!」とか
「大丈夫か!がんばれ!」しか言われない。

そうすると本人は治療するのも
生きるのもだんだん嫌に
なってくるそうなんですね。

そんな状況ですから、
どの病室もだんだんと静かになり、
お見舞いの人も何を話していいか
わからない…と言う状態になるんです。

今の日本では、
死と言うのは敗北の証のようです。

そして、医者は「残念でした…」
と伝える役割を演じます。

なぜか…? それは、
死なせない事に1番の価値が
置かれてしまっているし、

命を伸ばす事だけが
契約になっているからです。

だけど…、人生の最後が
「必死の看病も虚しく亡くなった」
というものばかりでいいのでしょうか?

萬田さんのところでは、
家族でお別れをして
感謝を述べ合い亡くなっていく方、

幸せに人生の最期を迎えられる方々が
多くおられるそうです。

人生の最終章のシナリオを
自分で書いて自分で完成して、
家族がそれを応援して亡くなっていく…
そういった最期もあるんですね。

寿命の長さや健康が一番大事
という考え方もありますが、

死を目前にしている方には
もっともっと大事なことがあるのに、
周囲が分かってあげられず、

最期まで心がすれ違ったまま…
ツラく苦しい死を迎える…
という場面が日本中で起こっているとのこと。

周りが良かれと思って強要することが、
当事者の人生の最後に
全く意味がないことなど、
様々な看取りの場面を交えながら、
教えてもらいました。

もうすぐ白寿を迎える祖母と会って、
目の前で教えてもらっていることを
肌で感じました。

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