眼活漢方 眼病相談
眼活とは?
目が悪くなったら
まず何をしようと思いますか?
視力が低下してもメガネやコンタクトレンズを着ければ見えるようになります。眼球に病変が起こっても手術で処置することができます。目の粘膜にアレルギーを起こしても目薬で鎮めることができます。
このように不快な症状を解決する手段はたくさんあります。現代社会はとても便利になりました。ただ、物事には、原因があって結果があります。このように結果を変える方法は一時的に状態は良くなりますが、原因が解決されないと、また違う場所に症状が出て、悩むことになってしまいます。
メガネをかけてよく見えるようになっても、視力が上がったわけではありません。手術で病変を取り除いても、元の健康的な組織に戻したわけではありません。目薬で炎症を去っても、アレルギー体質が良くなったわけではないのです。
応急処置と体づくりは分けて考えるとわかりやすいと思います。入試に例えれば、付け焼刃の受験勉強で合格を勝ち取っても、基礎学力が身についてなければ、いずれ困ることになるのと同じです。
私たちの提案する眼活は原因から立て直すアプローチのことです。目が悪くなってから気を付ける方がほとんどですが、本当は、目が悪くなる前に、健康的な視機能を育んでいってほしいと思っています。
なにが一番重要なの?
治療法や良い病院選び、生活習慣やサプリメント、食の改善、ツボや整体、眼球運動、漢方薬など、目に良いと言われていることはたくさんあります。病院では西洋医学的な治療を中心に進められますが、整体師は体の歪みを中心に話をされ、サプリメントのメーカーさんは自社のサプリメントの良いところを強調し、漢方薬やさんは漢方の力を推してくるでしょう。食養家は食事の重要性を力説します。皆さんその道のプロですから当然です。
ひとつひとつのお話しは、とても理に適っていて、すべてが重要のように感じます。情報が多いときは、まずはこれらを整理して考えると良いと思います。応急処置なのか体づくりなのか…、という具合に。緊急だけどそれほど重要でないのか、緊急ではないけどとても重要なことなのか?ある程度は自分の中でウェイト付け(優先順位を考える)ができるようになると、自分の体は自分で守っていけるのではないでしょうか。
漢方でどう改善できるの?
視機能の回復を考えたとき、年齢を問わず、まず大切なのは、栄養や酸素が眼球まで届けられているかということと、老廃物がすみやかに回収されているかということでしょう。これは若者にとっても、年配者にとっても大切なことです。
そもそも必要な栄養素の摂取量が足りない、ということに対しては漢方薬は無力ですが、体内でモノを届けたり、運び去ったりすることに関しては、威力を発揮します。生まれて間もないころは、まだまだ未熟な視機能ですが、成長期にほぼ完成します。その発達段階で、漢方薬は成長を大きく手助けしてくれます。青年期には、勉強や仕事にバリバリと打ち込む中で、消耗する視機能をサポートしてくれるのも漢方のチカラです。
そしてさらに、年齢を重ねるとともに浮上するもうひとつの問題に対しても漢方薬は大きな力になってくれます。その問題とは、乾燥です。老化に伴って様々な目の病気が起こりやすくなってきます。その背景にあるのは、潤いを保つ力がなくなっていくということです。潤いを保てなくなると、乾燥し、弾力がなくなり、不要な熱を持ってきます。のびのびと栄養を届けることが難しくなり、組織が少しずつカタくなります。機能低下が続くと病変に向かいます。
これはいわゆる老化ですから、「年だからしょうがないよ…」と言われてしまうのです。
漢方では、この老化に伴う組織の変化を緩和したり、改善する方法が長年にわたり検証されて有効な方法が見つかっているので、ぜひ老化とあきらめずに大いに利用されるといいでしょう。
浮腫や出血など、組織が崩壊しかかっている場合には、レーザーや手術、薬剤投与などの応急処置的な高度医療が必要になることがもちろんあります。ただ、応急処置はあくまでも結果や条件を変えようとしているだけで、原因は変わっていません。症状が重篤な場合には応急処置でしのぎながら、やはり体質改善として漢方的なアプローチを利用して欲しいと思います。