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体に優しい、漢方・自然療法のご紹介。
「応急処置」から「からだづくり」まで
漢方の魅力を語ります。

風邪の効用①

2024年02月05日(月)

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薬師のブログ

風邪をひいたら「カゼグスリ」
これが現代の常識です。

ほとんどの方が疑いなく、
風邪は引かないにこしたことはないと思っていて、
風邪の症状をいかに抑え込むか
おはなしは終わってしまいます。

今回のカゼの話は
「へぇ~こんな考え方もあるんだ~」
という感じで読んでいただければと思います。

無病だと威張っていたら…

カゼは誰も引くし、またいつもあります。
世界中のどこかで誰かが引いていますが、
しかし、まれに風邪を引かない人もいます。

なぜでしょうか?

それは本当にその人が本当に丈夫
今の生活が体に適っている人か、

そうでなければ、
周りに適応するための
『感受性』が相当ニブっている人かです。

後者の場合、
とか脳溢血とか、
また心臓障害になる傾向の人に
多いといわれます。

無病だと威張っていたら、
ポックリ重い病気にやられてしまったという人は、
実は風邪にニブイんですね。

体が鈍感なので、
共通して風邪を引かない(というか、引けない)
という人が多いのです。

実は、カゼは「病気」ではなく
「経過」だと思えばいいのです。

身体のどこかにヒズミが生じてきたときに、
元に戻そうとする体の自然な働きです。

ですから、一旦風邪をひいたならば、
風邪をキチンと引く(まっとうする)ことで、
ほんとうは風邪を引く前より爽快になります。

風邪を引かないといけないときは、
ちゃんとひいておかないと、
本当の意味で健康になれない
思ってもいいでしょう。

カゼにも意味がある

全ての病気に意味があるように、
風邪にも意味があります。

まず健康な体というものは弾力があります。
ところが、その人のいつも使いすぎている場所は
疲労が偏って潜在してきて、
カタくなってきます。

偏り疲労が蓄積しているのです。

胃腸や肝臓などの使いすぎ(食べ過ぎ・飲み過ぎ)、
体の使いすぎ、働きすぎ
気(神経)の使いすぎ、
頭の使いすぎ、冷やしすぎ

いろいろな「~すぎ」がありますが、
自分では感じないけれども、
触ると硬くなって
筋肉・血管・神経の伸び縮みの幅が
非常に狭くなってきます

ごく狭くなったのが年をとった状態、
もっと狭くなったのがお墓に入った状態、
人間はだんだん弾力を失って死ぬのです。

血管にも神経にも弾力性というものがあって、
体の中の血管の弾力がなくなって、
血管がこわばってくると、疲れやすいのです。

さらに言うと、
血管の弾力があるうち
血圧がいくら高くともヤブレませんが、
血管の弾力がなくなると
血圧がそんなに高くなくても
ヤブレてモレてしまいます

ところが、
そんなカラダも一旦風邪を引くと、
鈍いカラダが一応弾力を快復するのです。

だから血圧が無意味に高い人は低くなってきます。

血管が柔らかくなるのです、一応は。
まぁ、これは血管だけでなく、
人間の体中、あるいは心・精神状態も含めて、
人間全体の体の弾力性というものを
失わないように生活すれば、

突然倒れる
とか言うようなことはないわけですが、
もしカタくなっていたとしても、
風邪を引くと一応はホグレる
ということを知っておいていただきたいと思います。

明治の整体師「野口晴哉」先生(整体協会創設者)は
「風邪は自然の整体法」と言い、
風邪自体が身体の行う
治療行為ではなかろうかといっています。

もちろん、風邪を引かなくてもよいような、
良い身体の状態を保てれば
それに越したことはないのですが、

時々無理もしますし、
好き放題もしますし、
なかなかそういうわけにもいかないのが、
私たち人間ですね。

そんなときに風邪を引いた場合は
すぐに症状を止めようとするのではなく
「シメタ!」と思って、スムーズに
「経過」させるにはどうしたらよいか
を第一に考えるといいのかなと思います。

本来は、いったん風邪を引いても
1~2時間くらいで、
あるいは長くても一晩くらいで
経過する(治る)のが理想です。

こんな方は特別身体が敏感
治癒力も高い方と言えます。

一方、カゼの宵越しをしたり、
2日も3日も、中には1週間も治らない方や、
しょっちゅう風邪をひく人は、

普段から無理をして、
体力・治癒力が低い人でしょうね。

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